アベンジャーズで英会話を上達

英語学習

アベンジャーズ、アイロンマン、キャプテン・アメリカなど多くのヒーローものがあるアメリカのコミックは日本の漫画とは違って、オールカラー、複雑な構図、連続したシーンよりストーリーの重要な部分だけをハイライトなど独特の文化のある読み物です。英語の原典では印象的でクールなものもあり、デジタルで気楽に読めるようになった今なら英語の勉強の一部にもなれるかもしれません。

アメコミを自然な英語の教材としてすすめている方もいますが、普遍的に推奨できるものではないと思います。会話が多く、ネイティブの言い回し、ジョークなどは優れています。一方で、スラングが多く、大げさな言葉遣い、省略した文法の嵐など普通の生活で使うのは難易度が高いので、英会話を学ぶよりもヒーロー映画が好きな人が英会話学習を続けるモチベーションになるという効果が大きいと思います。

という意味で、普遍的に進められるものではありませんが・・・アメコミに興味のない方も、一度どういうものなのか見てみるのはおすすめします。

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マーベル・ユニバース

マーベルはマーベルコミックを通じてスパイダーマン、アイロンマン、キャプテン・アメリカ、ウィンター・ソルジャー、ブラックパンサー、ハルク、Xメン、ドクター・ストレンジなど数多くのヒーロー作品を発売しています。作品の多くはマーベル・ユニバースとして共通の架空世界を持っていて、アイロンマンが主人公の作品に他のヒーローが出てくるとともに、ヒーローのチームとしてアベンジャーズが設定されています。

日本では手塚治虫が利用していたスターシステムと同じで、ブラックジャックの患者としてアトムが出てきたり、博士の性格や姿は常に同じ人が演じているようだったりという仕組みで、アメコミの世界では「クロスオーバー」と読んでいます。主人公以外のヒーローや悪役を知らなくてもそれぞれ単独の作品としても楽しめますが、ヒーローたちの人間関係やキャラクターがわかっているとより楽しめます。

といっても、いきなり大量のコミックを読むのはつらいです。マーベルは映画作品用にマーベル・シネマティック・ユニバースと世界観を整理しており、すでに2022年までの時系列、登場するヒーローが公式発表されているので、映画を楽しんでおけば世界観やキャラクターを予習しなくてもコミックを読んでも楽しめます。

コミックはマーベル・シネマティック・ユニバースよりも先行したり違う設定の部分も多いので、最新のアベンジャーズを読むとアイロンマンが女の子になっていたり違和感があると思います。とにかく大量の作品があるので、マーベル・シネマティック・ユニバースに合わせてコミックを読んでいくと安全です。

マーベル・シネマティック・ユニバース - Wikipedia

映画の前日譚・後日譚

マーベル・シネマティック・ユニバースに合わせて読む人におすすめなのが、映画の前後のストーリー。多くの作品は前日譚・後日譚がコミックとして発売されています。

例えば2018年春に公開されたアベンジャーズの3作目「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」の場合、前日譚2作が「インフィニティ・ウォー プレリュード」としてコミックとなっています。日本ではアマゾンのKindleストアでオンライン・バージョンを購入できます。

インフィニティ・ウォー プレリュードは、マイティー・ソー3作目「バトルロワイヤル」とブラックパンサーと、インフィニティ・ウォーの間のストーリーです。実際のコミックを見てもらうと、短いセリフの応酬の部分も多いですが、結構な文章量がある部分もあるので、スラングや口語っぽいやり取りを理解したり、それぞれのキャラクターの口調を感じることができます。

最初に読みやすい作品:プレリュードシリーズ

マーベル・シネマティック・ユニバースの映画から連続した世界観なので前提知識が必要なくて読みやすい作品としてプレリュード・シリーズをおすすめします。アベンジャー映画第1作以降のほとんどの作品で設定されています。

最初に読みやすい作品:シーズン・ワン

キャプテン・アメリカ、アイロンマンなど多くのヒーローは1960年、1980年とだいぶ古い作品です。当時の絵はアメコミらしい味はあるのですが、古めかしくて映画のイメージが崩れてしまうし、ストーリーの矛盾も多いということで、マーベルが主要キャラクターの初期作品を現代の作家に書き直してもらい発行しているのがシーズン・ワンというシリーズです。

ヒーローたちの名言

マーベル・ユニバースは1000人を超えるヒーローに悪役が登場しており、それぞれにユニークなバックグラウンドとキャラクターを持っています。アニメながら現代のアメリカや地球が舞台となっている場合が多いため、1980年台の作品は退潮するアメリカと核戦争への恐れが大きな背景になっていますし、マーベル・シネマティックユニバースの映画はテロとの戦いが反映されていたりと時代性があります。

これは出版社のマーベルが、脳天気な勧善懲悪ではなく、大人でも楽しめるようにヒーローに複雑な迷いや個性を与えることを主導してきたからとのこと。原作のコミック、映画ともに、はっとさせる名言、人生の選択に苦しむ言葉がかならずでてきます。いくつか有名なヒーローの名言を紹介します。

アイロンマン
Heroes are made by the path they choose, not the powers they are graced with. – Iron Man

ドクター・ストレンジ
Faith is my sword. Truth is my shield. Knowledge my armor. – Stephen Strange

フィル・コールソン(シールドのエージェント)
The world is full of evil and lies and pain and death, and you can’t hide from it; you can only face it. The question is, when you do – How do you respond? Who do you become? – Phil Coulson

スパイダーマン
With great power comes great responsibility.

名言ではなくても、こまかーいジョークもけっこうあります。オーディンが「For Asgard!」と言ってそれに「For Asgard!」と応えるソー。一方、ロキは「For myself!」とこっそり応えている。

Marvel Comicsアプリで読む方法

高い輸入版にしかなかったころと違い、オンラインで読めるようになり便利になりました。それでも安くはないですが、マーベルが運営しているMarvel Comicsというアプリでほとんどの作品を読むことができます。

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コミックを読むには料金を払う必要がありますが、シリーズの1冊目の多くは無料で読むことができます。定期的に入れ替えされていて、昨年からブラックパンサーは1ー8巻まで無料で読めます。上部メニューの一番左側にFREEとあるのでクリックするといま無料で読めるタイトルが表示されます。

初めてコミックを読む際に使い方は解説されますが、画面の右側を押せば次のページ、ピンチで拡大・縮小ができます。今後もメジャーな映画の前や、新しいキャラクターの映画の前にはシリーズごと無料で読めるようになると思います。

好きな作品があるのであれば、その名前で検索すると一覧が表示されます。どのヒーローも大体1作は無料になっているのでダウンロードして読んでみましょう。だいたい20−40ページ程度の分量なのでそれほど時間かからず読めます。

コミックとして楽しむのももちろんですが絵としても楽しめます。僕が好きなドクター・ストレンジは映画では地味ですが、強大な悪魔などと戦うことが多いこともありコミックでは派手な絵、構図、色遣いと1ページ、1ページがかっこいい。

Marvel ComicsでDoctor Strangeを検索すると出てくるDOCTOR STRANGE: BEGINNINGS AND ENDINGSがおすすめです。1冊240円で6冊のシリーズです。

英語上達にならなかったと言う方へ

映画やアニメなどのコンテンツを見ても英語が上達しないと言う方はこちらも参考にしてください。