ビジネス文書、エッセイ、研究報告書、どのような書類でもわかりやすい英文ライティングは、自分の意見やアイディアを伝えるために重要です。文法を学ぶ方法、わかりやすい文章へと編集する作業をサポートするツールを紹介しました。しかし、知識やツールを効果的に使いこなすためには、文章を編集する際のポイントを理解していることが必要です。英文編集を確実に行うだけで、10倍伝わる文章になります。
- 10倍伝わる英文ライティング上達法
- TIP#0:ドラフト後少し時間をあけよう
- 英文編集時のポイント(TIPS)
- TIP#1:副詞を多用するよりも「強い動詞」を使う
- TIP#2:OFばかりの文章になってませんか?
- TIP#3:動詞はダイレクトに使う
- TIP#4:受動文・受動態は主語が重いときだけ
- TIP#5:パラグラフの長さは意図を持って変化させる
- TIP#6:使われ過ぎな言葉は慎重に利用
- TIP#7:重複・冗長表現はさける
- TIP#8:同じ単語を繰り返し使う場合は意識して使う
- TIP#9:トランジションワードを効果的に使う
- TIP#10:トランジションワードを接続詞に変換
- TIP#11:Plain Proseを使う
- TIP#12:代名詞の比率は15%以下を維持
- TIP#13:五感で理解させる
- TIP#14:ミススペルは消して書き直す
- TIP#15:編集時はフォントを変える
- 英文ライティングのポイントを知る
10倍伝わる英文ライティング上達法
英文ライティング後の見直しと編集作業のTIPSを紹介します。このTIPSを適用するだけで文章は10倍以上わかりやすくなります。しかも単純な文章しか書けない状態だったとしても、有効なため速効がありつつ、続けることで確実に英文ライティングのスキルを上達・強化できます。
TIP#0:ドラフト後少し時間をあけよう
ただし、編集作業を始める前に3分でも5分でも少しだけ時間をあけることをおすすめします。目の前で書き上げた文章から、一旦意識を別のことに向けることで、編集作業を行う際により俯瞰的に文章を確認することができます。
これから紹介するTIPSをすべてのパラグラフに事細かに当てはめて検討していくのは非効率です。極短い文章であればともかく、1000ワードを超えたる文章の場合は、書くよりも編集作業の方が集中力が必要です。そのためにも俯瞰的に把握して、クリティカルな部分を修正しましょう。
たとえば僕の場合は、時制の一致が苦手なので、編集時は時制は特に気をつけて編集します。それ以外のポイントは目についたところを直すのと、英文ライティング支援ツールが「わかりにくい」と指摘したパラグラフに集中して修正します。このようにポイントを絞って編集しないと、書くだけよりも集中が必要な編集作業はクオリティを維持することができません。結果、冒頭はパンチのあってわかりやすい文章なものの、中盤から終盤にかけて徐々にクオリティが落ちていくという文章になりかねません。
ビジネス文書の場合、課題と解決方法の方向が冒頭にあり、分析や解決方法が中盤から最後に書く構成が一般的です。文章の前半で編集に力尽きてしまうと、課題と解決の方向性だけは理解できるものの、具体的な解決策や実施内容が相手に伝わらないという結果に終わってしまいます。
通常、編集作業はライティングよりも時間がかかります。英文ライティングに慣れて早い人でも、まだ書くことに時間がかかる人でも書くよりも編集に時間がかかることはかわりません。自分の英文ライティング・スキルと強み弱みを理解した上で、集中する部分と力を抜く部分を作り、文章全体のクオリティを高めましょう。
英文編集時のポイント(TIPS)
TIP#1:副詞を多用するよりも「強い動詞」を使う
効果的に使うことで副詞はより具体的で明確な文章を作ることができます。ただし、同時に副詞を多用することで、結果的に不明瞭で意味の広い動詞を使うことにつながりやすいです。例えば、以下の3つの例文があったとします。
- Yuki ran to school.
- Yuki ran quickly to school.
- Yuki sprinted to school.
この例文では2つ目と3つ目の文章は意味が同じです。ただし、3つの文章は動詞を読んだ時点で理解できるのに対して、副詞を使った場合は動詞とセットでなければ理解できず、文章の明解さは一段劣ります。Sprintのように状況を明確に説明できる動詞を「強い動詞」、副詞と動詞のセットで説明する必要のあるrunを 「弱い動詞」と言います。
ネイティブに比べて、第2外国語で英語を使っている私たちは語彙力に劣るため、弱い動詞を使う比率がどうしても多くなります。結果的に副詞だらけの文章になり、読み手は客観性よりも感情・情感で書かれているように感じてしまいます。口語であれば、表情や発声で補足できますが、文章では書かれていることがすべてです。ビジネス文書のように客観性が必要になる文書では強い動詞を使っていくことが効果的です。
ProWriringAidのようなツールを使うことで、文章の中で同義語に言い換えられる単語を簡単に表示することができます。この結果を見ながら、強い動詞に切り替えていきましょう。
ProWritingAidの同義語を使うと、例えば、以下のような提案をしてくれます。
編集前)Sato-san spoke quietly to her team members.
編集後)Sato-san whispered to her team members.
編集前)Inoue-san looked angrily at his boss.
編集後)Inoue-san glared to his boss.
単語を逐次調べながら文章を書くのは効率的ではありませんよね。ただし、副詞が多い文章は結果的にわかりにくくなるということを念頭に、「強い動詞」で言い換えられないか問い続けながら編集するのが効果的です。
TIP#2:OFばかりの文章になってませんか?
たとえば、以下の編集の文章は半分以上がglue wordsです。
Shinya walked over into the restaurant of the office in order to see if there was a new menu that he could eat with his colleagues in the meeting.
この理解するためには順番や関係、代名詞をすべて理解していなければならず、難しい単語は使われていないのですが、理解するのが難しい文章です。少し編集をすると、Glue Wordの比率は40%以下になりました。伝える内容は一緒ですが、文章も短くなりわかりやすいですよね。
Shinya checked office’s restaurant for a new menu to eat at meeting with colleagues.
そして、日本人が日本語で考えて英語に書く場合、語順の問題でofだらけの文章になりやすいです。なんとかofなんとかofなんとか、といった文章は、すべて書き直しましょう。当然、固有名詞で大量に使わないわけにいかないものもありますし、sticky sentenceをわざと使うこともあるようですが、ネイティブなニュアンスがわからない我々はシンプルな文章にする努力をするべきだと思います。
Sticky Sentenceについては、ライティング支援ツールで比率を含めて計算してくれるツールがあります。40%を目安に調整していきましょう。
TIP#3:動詞はダイレクトに使う
編集前)The company make an announcement regarding management buyout.
編集後)The company announces its management buyout.
Make, give, have, takeなどの弱い動詞は、語彙力の少ない私のような英語中級者には、少ない語彙で表現の幅を広げる武器ですが、いつのまにかやらなくてよいnominalizationをしていることがあります。隠された動詞はだいたい上の4単語の後ろにあります。ちょっと気を使って直していきましょう。
TIP#4:受動文・受動態は主語が重いときだけ
受動態も日本語で考えていることを英文で書いていると頻出してしまう表現です。日本語は主語が曖昧でも意味が通じる言語なので、代名詞を使った受動態の文章も頻出してしまいます。「be動詞+過去分詞」という文法が中学英語で異常に強調されていることもあるのかもしれません。まず、英語の表現の基本は行為者である主語が視点の中心となる能動態であり、受動態は例外だと記憶し直しましょう。
例えば、以下のような場合、行動を行った人を明確に伝える文章として能動態を使うべきです。英語はsubject firstで書くのが一般的で、能動態を使ったほうが明確で短い文になります。
受動態)My mobile was rung by the courier staff to deliver the package.
能動態)The courier staff rang my mobile to deliver the package.
ただし、受動態が好んで使われるケースがあります。ひとつは誰が行った行為なのかわからない場合です。通常のビジネス文書で、誰がやったのかわからないということを表現することはほぼありません。もしくは、誰がやったのかわからないのであれば、それは文章以前にビジネス上の問題です。まず事象を確認しましょう。
もうひとつのケースは、主語が長い文章を避ける場合です。ビジネス文書で受動態が使われるのはだいたいの場合、長い主語を避けるケースだと思います。たとえば、
Yusuke and Hajime’s decision to stop project shocked everyone.
というセンテンスがあり、その前で主体的な視点がYusukeやHajimeだったとすると、行為者が能動的に表現されることは表現として正しいです。ただし、動詞に行くまでの構成がややこしいですよね。その場合は、
Everyone was shocked by Yusuke and Hajime’s decision to stop project.
と受動態にしたほうが、動詞までの文字数が少なく理解しやすいですね。
TIP#5:パラグラフの長さは意図を持って変化させる
パラグラフ辺りの文字料の最適値はいくつなのか?と言われると、場合によるというのが正解です。1パラグラフが長いと読みにくいですし、100ページを超えるような文章であまりにパラグラフが細かいと、それはそれで読みにくいです。ということで、臨機応変に対応する必要があります。
ただし、明確なのはすべてのパラグラフのワード数を同じ長さにする必要がない、もしくはするべきではないというのは明確です。強く伝えたい文章は短いパラグラフで、背景の説明などは長めにするなど、伝えたい意図に合わせて長さを調整しましょう。意図にあわせてメリハリのあるワード数によって、強く主張したい短い文章が先に目に飛び込んでくるなど、読者の興味や関心を維持しやすくなります。
英文ライティング支援ツールに、パラグラフあたりの文字量をグラフで表示してくれる機能があります。下の図は例ですが、このようにある程度バラエティがあることが望ましいです。一定の文字数に偏っていないかチェックをして、メリハリをだしましょう。
TIP#6:使われ過ぎな言葉は慎重に利用
僕の場合は、reallyが何度もでてきてしまったりします。しかし、僕が書きがちな文章からveryやreallyを抜いたとしても内容に差はありません。以下は例文ですが、まったくveryやreallyに意味はなく、子供っぽい文章になっていますね。
I thought the book was very good, it was really interesting.
「本当に面白かった!」ということを表現するのであれば、具体的に書く方が明確に伝わります。難しい単語を使わなくても、具体的にするだけで伝わる内容はveryやreallyよりもはるかに多いです。
This book grabbed my attention and convinced me how we work with vendors.
このような使われ過ぎな単語について説明するときには、テレビ番組で食レポで「おいしい!」を連発する芸能人をイメージしてくださいと言っています。
表情や食べる速さから感じることはあっても「美味しい」という単語を繰り返しても意味は無いですよね。それどころか、「おいしい」、「すごく、おいしい」「とても、おいしい」しか言えない人は、語彙が少ないかわいそうな人に思えてしまいます。
同じことを英語の文章を書いていると、僕たちは無意識にしてしまっています。代表的な「おいしい!」にあたる言葉を一覧にしてみました。このような単語が文書内で10個使われていれば、だいたい9個はまったく意味がない、インパクトも、強調にもなっていない無駄な文字です。
it/there
have/had
maybe
just/then
very/really
nice/great
knew/know
feel/felt/feeling
use/used
find/found
make/made
多くの人が使いすぎる単語の代表選手の第1位は”very”です。文章内でveryが使って意味や意図が変わることはほぼなく、それどころか、結果的にひどく子供っぽい文章に見えてしまいます。
第2位は”then”です。意味もなく使われていることが多い単語です。以下の文章をみると、thenが必要な場合というのは限定された場合だけだと気づきます。
I filled remuneration form and then sent to finance department.
I filled remuneration form and sent to finance department.
TIPS6は文章の明確さには実はそれほど影響しないです。たくさん同じような言葉が使われていても丁寧に説明されている文章であれば理解できます。ただし、知的な大人として評価されるためにはTIPS6がもっとも有効です。無理に誰も聞いたこともないような単語を使ったり、偉人の言葉を引用するよりも、子供のような単語の繰り返しを辞めたほうが効果的です。
TIP#7:重複・冗長表現はさける
英語で長文を書くような方は、どこかのタイミングで多読や多聞などをしていると思います。結果、小説で読んで憶えている表現を使ってみたくなります。僕もハードボイルド小説でたまに使われる「重複する表現」が好きで、思わず使ってしまいます。
例えば、reverseという単語には「返す」という意味があるのに、さらにbackをつけるというような冗長な表現です。
I reversed car back down the driveway.
backになにか意味があるのかというと、まったくないです。ビジネス文書では、読みにくくなるだけです。このような重複・冗長な表現を避けることでよりシンプルでわかりやすい文章になります。
The issue first began when new system cut over.
Hiroko, Masami and Yuko gathered together in the station.
She followed her natural instinct.
上記の3つの文例の場合、beginにはfirstの意味があるのでfirstは必要ありません。Gatherは一緒に集まるという意味なのでtogetherをすでに内包しています。Instinctはそもそもnaturalな感覚です。
すこし細かくレビューをしていても、なかなか気づきにくいポイントなので無理をする必要はありません。ただし、もし僕のようにちょっと小説のようにカッコよく書いてみよう!と思っているのであれば、ビジネス文書ではやめておきましょう。
TIP#8:同じ単語を繰り返し使う場合は意識して使う
英語の文章では、同じ単語を繰り返すのは良くないので言い換えましょうということが言われます。例えば、この文章では何度もtogetherが使われていて、微妙に意味の違うtogetherを理解するために読者は苦労する羽目になります。こういう表現はやめましょう。
At your next get together meeting, cook together as a family and enjoy the benefit of creating a meal together and the bond we created.
一方で、教条的に言い換えをするのではなく、ビジネスの文章では意識的に同じ単語を何度も使う必要があることを意識することも重要です。
例えば、あなたの書いている文章が、上位組織で決定した事項に対して、実施策を提案するというケースです。
上位組織が規定したキーワードを一字一句同じ言葉で使った方が、決定事項を理解した上で施策を立案していることが明確に伝わります。同じような意味だけど微妙にコンテキストが違う言い換えをした結果、決定事項に納得がいかないので、独自に解釈をしようとしているとみなされる場合があります。
たとえ文章として冗長に感じたとしても、決定事項は決定事項として尊重して、無理な言い換えは行わない。逆に決定事項に同意できないのであれば、同意していないことをはっきりと書くべきで、無理に解釈を広げることはリスクになります。
日本語でビジネスをする際に、よく「行間を読む」ということが言われます。それに対して、英語での作業は行間は読みませんが「背景を読む」能力は求められます。どのような意図で書かれた文章なのか背景を理解し、カスケードするのか、ローカライズするのかなど判断して文章を組み立てましょう。
TIP#9:トランジションワードを効果的に使う
トランジションワードは、センテンスとセンテンスを接続して、コンテキストを理解しやすくする機能があります。結果的に、読み手はあなたの書いた文章のロジックをトレースして理解することができます。トランジションワードの代表的なものを使うだけでも、原因と結果、アイディアと結果などの関係を明確にすることができます。
Similarly
Nevertheless
In order to
Likewise
As a result
Because of this
At the same moment
文章を書いている時に、脳内ではトランジションワードを付けて書きつつ、実際には各スピードを優先して独立した2つの文章が弱い関係のまま並んでいるという文章になることがあります。トランジションワードを使うちょっとした気遣いで、読みやすさは大きくかわります。
編集前)Shinji thought his boss was over-reacting to client announcement. He waited two days after the first phone fall to visit.
編集後)Shinji thought his boss was over-reacting to client announcement. Because of it, he waited two days after the first phone fall to visit.
ただし、毎回毎回トランジションワードを使うのは冗長です。トランジションワードは、提案する内容など強調したい時だけに使いましょう。背景の説明など枝葉の部分であれば、通常の接続詞で充分です。
編集後)Shinji thought his boss was over-reacting to client announcement. Thus, he waited two days after the first phone fall to visit.
TIP#10:トランジションワードを接続詞に変換
したがって、枝葉の部分であれば、トランジションワードは通常の接続詞に変更しましょう。
at this point in time > now
due to the fact that >because
in order to >to
in the event that >if
prior to the start of >before
has been found to be > is
a sufficient amount of > enough
at such time as > when
for the reason that > because
in close proximity to >near
it is our opinion that > we think
serves the function of being > is
in the near future > soon
トランジションワードは印象に残る言葉のため、同僚が送ってきたメールに使われていたなどで憶えると、使いたくなってしまい連発してしまいがちです。そもそもが1つの意味を表すのに3−5ワード使う冗長な表現です。ここぞ!というところ以外はシンプルな表現にしましょう。とはいえ、使いたくなるんですよね・・・
TIP#11:Plain Proseを使う
反対に装飾を配した明確な文章をPlain Proseと言います。ビジネス文書については、Plain Proseを利用しましょう。Purple Proseの例文としては、アガサ・クリスティのような古典的な本格ミステリー小説の冒頭に使われるような表現が有名です。
It was a dark and stormy night.
この表現は詩的ですし、不明瞭な部分が多いことがこの先の事件を期待させます。ただしビジネス文章として見ると、問題点が多いです。
- andは不要, dark stormy nightで文法上は問題ない
- 夜は暗いです、わざわざnightにdarkを使う意味がありません
- Itがなにを意味するのかわかりません
こんな表現をビジネスやアカデミックで使うことはない、と思われると思いますが、意外と文章の冒頭がitになっている報告書を見かけます。すこしドラマティックに書き出すためなのか、「それは1週間前のことでした・・・」というような日本語が脳内にあるのだろうなという文章です。
また、知的に見えるからとわざわざ難しい単語を使う方もいらっしゃいます。たとえばit is confusedと書くところをit is discombobulatedといった古語を使う英語は、理解しにくいだけです。シンプルにわかりやすい文章を書くべきです。
複雑な構文はTIP2でもシンプルにするべきということを説明しました。例えば、以下の文例はいかがでしょうか?
The possibility of the presence of other persons besides Hajime having access to the apartment on the fateful night cannot be ruled out and the clear and credible evidence of alternative hypothesis available on record substantially demolishes the prosecution’s theory that the crime was committed by the appellants alone as there was no proof of any outsiders having accessed.
まず、冒頭のハジメ以外の人がいた可能性という部分だけで2重3重の回分のような文章です。難しい単語が使われているわけではないですが、理解するために読み直しが必要になるような文章は効率が悪いです。文章を分割した方が理解しやすいですよね。
TIP#12:代名詞の比率は15%以下を維持
代名詞の比率は目安があります。一般的に4%〜15%であれば問題ないと言われています。15%以上のワードが代名詞という状態は、それぞれの代名詞が誰を指すのか確認しなければ読解できない状態になっている可能性が高いです。
僕がなにも考えずに少し長めの英文を書いていると、通常35%程度が代名詞を使っていることもあります。この比率を15%程度まで落としてあげる作業をします。
John raised the issue and saw Yuki feels irritating because project that is not well proceeding. She looked like she was angry. Thus he wondered what it was that he had done this project. He tried to remember if he had make wrong decision on his way to oversee project. He sometime cut through right process just to running into his goal however sometime it is not right for her.
適当に書いたこの文章、代名詞比率が18%程度、名詞のうち80%が代名詞。登場人物が2人で、男性と女性のため比較的見当はつけやすいとはいえ、読みやすいとは言えないです。代名詞比率を15%以下まで落としていきます。
John raised the issue and saw Yuki feels irritating because project that is not well proceeding. What she made so angry in this time? He tried to remember what he had done when overseeing the project, because John’s shortcut made her uncomfortable sometime.
これで15%以下になりました。同時に複雑な言い回しはシンプルな表現に変えています。少しは読みやすくなったでしょうか。僕の場合は、勢いで文章を書いているタイミングでは、書かなくともわかるようなことをダラダラ無駄に長く書いてしまうため、編集時にシンプルにします。
一方で、5〜8ワード程度の短い文章ばかりで、結果的に代名詞だらけになってしまう方もいると思います。15%を目安を持って、代名詞のボリュームをコントロールしましょう。
TIP#13:五感で理解させる
NLPという疑似科学の理論までいくと極端ですが、動詞や副詞には五感を象徴する言葉があり、それが過去の経験を刺激して五感を使って理解しているような感覚になるという考え方です。
例えば「ずいぶんと高そうな白い粉をふいた梅干しが食卓にあった、どんな味がするのだろう」という文章があります。これをどんな梅干しだろうと思い浮かべてみてください。この時に、過去に梅干しを食べた経験から口の中に唾液がでてきませんか?これがNLPの考え方です。科学的には一切証明されていませんが、小説でもビジュアルを思い起こさせることで実際に経験したように感じる場合があるなど、ライティングのテクニックとしては機能します。
NLPでは、五感に加えて論理的な感覚を含む(誘導する)単語を組み合わせます。ビジネス文書では使いすぎると情緒的な文章になってしまいオススメしませんが、ポイントとなる部分では五感と論理的な単語を組み合わせることで、強い印象を残すことができます。
NLPはさらに細かな区分もあり、多くの単語が規定・分類されていますが、代表的なものをピックアップしました。
視覚を含有する言葉 | 触覚を含有する言葉 | 聴覚を含有する言葉 | 臭覚を含有する言葉 | 味覚を含有する言葉 | 論理的感覚を含有 |
---|---|---|---|---|---|
see | felt | heard | smell | tasted | think |
view | grasp | silence | fragrant | bitter | decide |
clear | hard | listens | stench | sour | motivate |
illuminate | rough | resonates | sniff | flavor | consider |
showed | shape | tunes | odorous | ate | understand |
appeared | turn over | deaf | snack | acerbic | know |
TIP#14:ミススペルは消して書き直す
スペルチェックを毎回使うことは必須です。ただし、自動でリストされる正しいスペル候補の中から正しいスペルを選んでクリックをして修正するのではなく、間違えた単語は一旦デリートしてから、最初からタイプし直しましょう。何回か直していくと、徐々に脳と手が正しいスペルを記憶していきます。
毎回ワード上の修正候補を選ぶ作業だけをしてしまうと、間違ったスペルが固定化してしまい、スペルチェックに時間がかかるようになってしまいます。チリツモではないですが、少しの時間でも修正に時間をかけることで、将来の時間を効率化しましょう。
TIP#15:編集時はフォントを変える
大きな仕事とのかかった提案書、社長や役員への事業計画書、大学院の入試で応募するエッセイや卒業論文・研究のプレゼンテーションなど、ほんとうに重要な書類や文書については、何度も何度も見直しをしていると思います。このTIPS集でもツールを使った方法を紹介しています。
ただし、人間の脳みそは慣れてしまいます。自分で書いて3回以上見直した文章については、かなりの時間を置かない限りは第3者視点で中立的にレビューすることはできません。
そこで、脳にこれは新しい情報らしいと誤解させるテクニックを最後のレビューとして利用することをおすすめします。方法は、「フォントを変える」か「音声ソフトで読み上げる」という簡単なものです。Windowsであればナレーターという標準ソフトウェアで英語の文章を読み上げられます。
英文ライティングのポイントを知る
英文ライティングにおいての編集作業を行う際のTIPS10個を紹介しました。編集を行う時にはさらに細かい部分や表現を直したいと思うかもしれませんが、誰かの目に触れる前に、最低限かならず直しておきたいポイントになります。
そして、僕はライティングの学習にはライティング支援ツールを利用することは必須だと考えています。無料の英文ライティング支援ツールはたくさんあります。ただし、ライティング支援ツールを効果的に使っていくためには、そのツールが文章を分析している背景を知っておく必要があります。
ツールがパラグラフあたりのワード数を表示する機能をもっていたとしても、パラグラフの量は意図的にばらばらにしなければいけないと知らなければ、使いこなせないどころか、かえってパラグラフあたりのワード数を共有にしてしまう結果になるかもしれません。
また、英語の文法を英語で学ぶことを提案したエントリーでは、定期的に添削してもらうことを提案しました。せっかくお金を払って添削してもらった結果もらうアドバイス。100%理解するには、文章のスタイルを理解しておく必要があります。
そして、なにより難しいのが、ビジネス、エッセイ、レポートなど文書の目的によってスタイルも変わるため、どの程度冗長な表現が許されるかなど正しい文章のカタチというのは違います。
これを理解するためにも添削サービスは利用可能です。定期的に添削を依頼して、毎回添削を依頼する文章の目的を変えることで、新しい気付きがえられます。このごろは以下のリンクのサービスのように安価な添削サービスもあります。効果的に使いたいですね。