学校の中で使われる表現というのは、生活やビジネスとはまた少し違う独特のものがあります。日本でも大学の成績を表す秀優良可不可は、大学以外で出会うことはほぼないと思います。留学する予定はなくても、学校を舞台にしたドラマ、映画やシチュエーション・コメディでもよく使われているので、憶えておくと便利な英熟語をリスト化してみました。
- 学校で使う英熟語
- A for effort
- A schoolboy error
- Apple polisher
- As easy as ABC
- Back to basics
- Be a bookworm
- Cheat sheet
- Cover a lot of ground
- Crack a book
- Cramming for a test
- Crank out a paper
- Crib notes (Crib sheet)
- Ditch class (cut class, skip class)
- Flunk out
- Go to the head of the class
- Have it down to a science
- Learn by heart
- Learn by rote
- Learn the hard way
- Learn your lesson
- Make the grade
- Play hooky
- Pull an all-nighter
- Put on your thinking cap
- School of hard knocks
- School of thought
- Show of hands
- Teach an old dog new tricks
- Tell tales out of school
- The dunce cap
- The three R’s
- You’ve been schooled
- テーマで語彙やフレーズを増やす
学校で使う英熟語
A for effort
アメリカの学校はAからFまでグレード付けをされるシステムがあります。この表現は、結果として提出された課題のクオリティは低かったものの、少なくとも努力をしたので「優良」というグレードをつけるという意味です。たとえば、The presentation was terrible but you get an A for effort.のように使われます。
A schoolboy error
スクールボーイというのは学校の中でも低学年という感覚ですので、小さい子が必ずやるような基本での間違いという意味です。失敗を揶揄して高校生のくせにひどい間違いというように使われます。有名なところだと、ブッシュ大統領はスペルミスや発音のミス、言い間違いが多く、President Bush made another mispronunciation, he keep made a schoolboy error.などと書かれていました。 詳しくは、ブッシュ大統領迷言録という本もでているのでそちらを読んでみてください。あまりに支離滅裂で、ある意味この程度の英語でいいんだ・・と励まされます。
Apple polisher
ごきげんとり、ごますりといった意味です。なぜアップルを磨く人が「ごますり」かというと、はるか昔の習慣に、生徒が先生にリンゴをプレゼントして配慮してもらうというものがあり、これが今でも言われているようです。
As easy as ABC
ABCのように楽でシンプルなこと、という文字通りの意味です。ABC=Easyという表現はマイケル・ジャクソンがジャクソン5時代の歌「ABC」以来一般的になったということで、意外と新しい表現なのだなとびっくりしました。
Back to basics
いかにも学校らしい表現ですが、上級のことを学んで理解できない人やテクニックだけ追い求める人に基礎に戻って、基礎をしっかりやれといった時に使われます。
Be a bookworm
本の虫という表現は英語から来たのか日本語にもあったのかわかりませんが、そのまま本の虫という意味です。
Cheat sheet
チートシートは、アンチョコ、虎の巻などと言われる手軽にわかるようにまとめられた参考書やメモのことを言います。ワインと食事の組み合わせ表がチートシートなどと言われることで日本語でも使われるようになってきました。基本的にはチートなので見つかるとカンニングということになるのですが、高学年や大学の場合、合法的にテストに持ち込める自分のノートのことをチートシートと言って、チートシート持ち込み可のテストなどがあります。
Cover a lot of ground
多くのテーマや多様なトピックに触れることをCover a lot of groundという表現をすることがあります。日本で言うと、高校の最終学期になると日本史や世界史の授業が近代を今まではなんだったんだというスピードで終わらせていきますが、あの状態のイメージでしょうか。
Crack a book
クラックは裂け目や押し入るという意味ですが、ここではBookは教科書を指します。教科書を開ける、教科書を読むという表現です。真面目な人はこんな表現をしませんし、ちゃんと教科書を読んで勉強してきますが、たとえばI would have done better if I had cracked a book.のように。一夜漬けなどで無理矢理詰め込んだみたいなイメージで使われます。
Cramming for a test
文字通りテストのために一夜漬けで詰め込んだ暗記ということです。Cramming for a testやCramming for examといった表現の他にも、all-nighter cramming forやlast-minutes crammingなど、身につまされるような気分になれるほど、一夜漬けの表現はたくさんあります。
Crank out a paper
映画やドラマの撮影が終わることをクランクアップと言ったりしますが、そのクランクです。書類や提出物を書き終わったといった意味になります。
Crib notes (Crib sheet)
カンニング用に用意した小さなメモなど、テストで必要な公式、年号、定義、原子記号などを書き記した紙のことです。
Ditch class (cut class, skip class)
学校をさぼることをditch class, cut classなどと言います。カンニングとかさぼりとか、可愛らしい不正行為の単語が多いのが学校用語の楽しいところですね。
Flunk out
そもそもFlunkという単語を学校以外で使う場面にあったことがないですが、単位を落とすという意味です。成績、テストの点数、出席日数、理由はなんでも大丈夫ですが、単位取得や進学に失敗した場合に使われる言葉です。先生からの脅し文句にもよく使われます。
Go to the head of the class
Head of the classは首席といった意味なので、すごい成績や実績を残して首席卒業の候補になっているような状態です。ちなみに、日本語のクラスは学年をいくつかのグループに分けた組ですが、英語のclassの場合は学年全体を指します。Class of 2017というと、2017年卒業の学年といった意味になります。
Have it down to a science
ものごとを上手にできたり、すべての細かな事象を成功裏に管理した場合などを意味します。サイエンスは科学などの意味ではなく、データなどに裏付けられてよく準備・検討されているというイメージです。なので、scienceという状態に向けているということは、よく検討されている、うまくいっているという意味になります。
Learn by heart
心で学ぶというと詩的な表現に聞こえますが、どちらかというと確実に記憶するまで徹底的に何度も何度も暗記することだったり、確実に記憶にとどめるまで勉強することをLearn by heartと言います。
Learn by rote
何度も何度も書いたり、発音したりして記憶していく方法のことをLearn by roteと言います。Roteはroutineと同じ意味でしょうか。
Learn the hard way
ハードな方法で記憶することを言います、通常はなんらか悪いことをして懲罰をくらったことでよくないことだということを記憶したという意味になるので、違法ダウンロードでジャスラックから請求が来た場合はHe learned the hard way that downloading music can have consequences.となります。
Learn your lesson
Learn the hard wayと同じ意味です、レッスンは、なんらか自分が悪いことをした結果や、うかつなことをしたという結果です。
Make the grade
単位取得数など進級するために必要な要件をクリアしたことを示します。
Play hooky
ホッケーで遊ぶという意味ではなく、無断欠席のことです。ホッケーで休まず、ただ引きこもって無断出席してもPlay hookyです。
Pull an all-nighter
一夜漬けの表現は本当に数が多いです。どれだけの諸先輩方が一夜漬けをしてきたのか理解できるほど種類があるのです。
Put on your thinking cap
由来はわからなかったのですがThinking cupというので、クイズ番組かなんにかのシンキングタイムが熟語化したのではと。考えることを表現するので、The teacher told us the solution wasn’t obvious and we should put on our thinking caps before answering.のような表現になるかと。
School of hard knocks
学校はテキストを使って学ぶ場所というだけでなく、友達との関係やシニアとの関係のとり方などテキスト以外から学ぶこともたくさんあります。テキスト以外から学ぶことすべてをschool of hard knocksといいます。
School of thought
一般的に通用する概念や多くの人が同意する考え方のことを、school of thoughtといいます。
Show of hands
手を見せるという文字通りの状態なのですが、手を上げて多数決をとることをshow of handsと言います。
Teach an old dog new tricks
老犬に新しいトリックを教えることは難しいということで、老人は新しいことをしたがらないといった意味です。
Tell tales out of school
告げ口、密告みたいなものでしょうか。学校や教師に対して友達の悪事を言いつけるという時に使われます。
The dunce cap
劣等生の印という意味で、昔成績の悪い子や悪いことをした子に、三角錐のキャップを罰としてかぶせたことが由来になったそうです。廊下に立たされるとか、廊下でバケツ持ってたたされるというイメージでしょうか。
The three R’s
学習の基礎たるreading, writing, arithmeticの3つのRを強く発音するスキルを総称したものです。
You’ve been schooled
Schoolは学校で教わるという動詞がありますが、学校で起きる特徴的なこともschoolという単語には組み込まれていって、結果的に「群れる」「マニュアル通り」などの真面目君たちを揶揄するようなネガティブなことを示す単語になっています。
テーマで語彙やフレーズを増やす
単語帳で英単語をばらばらと憶えていくのは悪くないのですが、自分が関係しそうなビジネス領域の単語など記憶しやすい単語やフレーズがイメージできる場合は、「ひとつかたまりの英語」として憶えると表現の幅が広がります。
かたまりで憶えていくと、たとえ完全に憶えられなくても、一夜漬けには妙に多くの表現があったという記憶は将来だれかと学校や英語について会話する時にネタになるかもしれません。
学校は誰もが経験することなので、音楽やコメディのネタになりやすいです。例えば、学校関連のジョークを紹介するテレビ番組もあります。
以下のエントリーにはクリスマスに関連した語彙や音楽素材も、クリスマスに関する単語や表現もカタマリとして記憶すればそれほど難しくないです。