キャリア・アクションプランとは、あなたの長期的なゴールを実現するための仕事や選択を明確にするためのマップのことで、キャリアプランの具体的な方針を示すものです。インディビデュアル・キャリアプラン、キャリアデベロップメントプランとも呼ばれています。
キャリア・アクションプラン作成を始める前に
10−20年前までは、キャリアと会社が同じ意味を持ち、新卒で入った会社で一生を過ごすことが当たり前だった時代でした。
今現在、転職・起業などを通じて専門性を持ったキャリアを形成することも一般的になってきましたし、転職経験やスタートアップの経験がないことがリスクとまで言われる時代になりつつあります。
キャリア形成を考えることが一般的な欧米では大学生になる前にキャリアプランを具体化することが学習のプロセスに組み込まれて、自分のキャリアゴールを持っていることが当たり前となっています。その中でもキャリア・アクションプランは具体的なロードマップとして自分の選択を
キャリア・アクションプランはキャリアプランニングの4つのステップの4つ目です。キャリア・アクションプランを設定するために最初の3つを終了させる必要があります。
セルフアセスメント
セルフアセスメントツールを利用して、自分の重要視する価値、興味、態度とパソーナリティのタイプを分析します。セルフアセスメントツールはネット上にも多く存在しています。
このステップのゴールは、自分の価値観に合致するキャリアのオプションを拾い出すことです。最低限、10−15の仕事をリスト化することが理想的です。
キャリア・エクスプロール
セルフアセスメントによって自分にあった仕事の候補ができたと思います。その中から、自分が興味のある仕事を選ぶステップです。リストアップしたすべての仕事について調べる必要はありませんが、たとえ自分がよく知っている、わかっていると思っている仕事でもネット上で検索をしたり、実際にその仕事をしている人から話を聞くと新しい仕事の魅力を知ることができる場合があります。
自分がなにを興味をもっているのかわからない場合はリストアップした仕事について順番にネットで検索していきましょう、その中で一番深く検索した仕事が自分が興味を持っているものだと判断できます。
マッチング
いくつかの自分が興味を持ったキャリアについて、数値で比較していきます。それぞれの仕事によって良い部分、悪い部分を整理していくことで、自分のキャリアにあったものが選択できます。
この段階では自分が興味があるというだけではなく、給与面、必要なスキルやそのために必要な投資などを判断の軸とします。例えば建築士とデータアナリストに興味があったとして、建築士はかならず一定の学位・資格が必要になります。その投資が時間・資金的に実現できるのか検討し、投資できる時間がなければデータアナリストが優先順がたかくなります。
ゴールへ到達するルートの設定
自分がキャリアで築き上げたいものがわかったことで、キャリアのゴールをセットできました。ゴールを実現するためのプランをつくり、そのステップを明確にするのが次の作業です。作業の内容は以下の3点になります。
ブレインストーミング
自分のキャリアのゴールに関して関係した要素をランダムでもかまわないのでとにかく複数の要素を洗い出していきます。要素はゴールのために必要なリソース、ポジション、サポート、資金、場所、知見、知己、成功ストーリーなどになります。
プライオリティ
抽出した要素を1年以内に達成可能な短期的なゴールと、1年以上5年程度で実現できる中長期的なゴール、最後に5年以上の期間が必要な超長期ゴールに分類します。中長期のゴールは、学位や資格を取ることかもしれませんし、短期なゴールは資格取得のための勉強などになります。
障害(バリア)の整理
短期的ゴール、中長期ゴールに関して、障害・ブロッカーとなる要素を整理し、その解決方法の方向性を記述します。もし、解決方法が見つからない場合にはゴール設定が間違っているか、ゴール達成のためのステップが間違っているということなので、再度整理します。
超長期のゴールは、現時点では障害ばかりでしょうからこの作業は必要ありません。この段階で整理していくことと多くの障害は資金がないなどお金にまつわることが多くリストされることがありますが、同時に資金については調達方法、必要資金の見直しなど解決する手法が発見可能です。障害として数は少なくとも必要な知己・ネットワーク・サポートは解決方法が具体化できないこともあると思います。
どこで、だれと、どんな関係になりたいのか具体的に解決方法を書くことに挑戦することで、ゴールに関わる領域のリーダー・企業などを知ることができます。解決の方向性は手を抜かずに整理することが重要です。
キャリア・アクションプランの作成
また、大学・資格・転職のインタビューなど多くの場面で必要なのは箇条書きのゴールではなく、文章や口頭で語れるストーリーです。一度整理をしておけば必要になった時にすぐに対応できるツールとして利用できます。必ず200文字程度の文章として用意しておきましょう。