アマゾンのCEOジェフ・ベゾズが経営幹部に必ず読ませる本3冊

concept-idea-innovation-212286 おすすめの本

上司から「今後3−5年の事業について予想と対策」を書いてくれと気軽に言われて、必死にいろいろ調べて資料を用意したものの、その資料を共有した結果、様々な立場の人に想定外の質問をされてボコボコにされた・・・

経営企画や統括などビジネス企画部門に属していればこんな経験をした方も多いのではと思います。

この時代に中期的な展望を作るのは不可能だろうと、資料を作成する当人として思うものの、いざ自分が上に立つと「変化があるのは当然、ただし変化にどう対応するべきなのかできるだけ多くの人の意見や認識をしっておきたい」という思いが強くなります。

中期のビジネス環境の変化を想定しながら、最適な対応でビジネスの拡大することに成功している代表格はオンライン・ショッピングサイトの雄アマゾンです。ビジネスのディレクションをしている創業者・CEOのジェフ・ベゾスが、不確かな環境に対応する方法として利用している本と手法を紹介します。

 

 

アマゾンの戦略を支える3冊の本

アマゾン創業者のジェフ・ベゾズは、アマゾンの未来を作るフレームワークとして3冊の本を使っているとインタビューに答えています。

それはジェフ・ベゾス自身が3冊の本を読むだけでなく、3冊の本を利用してアマゾンの経営幹部と3日間オフサイトでの読書クラブをしているそうです。自分がよく知っているビジネスの領域だったとしても、未来とビジネスの今後を白紙の状態から起こるべきシナリオを想定していくのは難しい作業です。

経営幹部全員が同じフレームワークや経営哲学を理解して、企業の中期的計画をオフサイトの合宿をとおして作成するということがアマゾンの競争力の源泉のひとつとなっています。

ジェフ・ベゾズは仕事以外興味がないワーカホリックとして有名ですが、夏休みも勉強と戦略作りをしているというのは流石仕事好きと称されるだけあります。

外資系の場合はオフサイトでのチームビルディングというのはよく実施されています。オフサイトでは当然仕事もしますが、一緒に食べて飲んでというのがチームビルディングには重要ですし、オフサイトは仕事から隔離されるので効率的です。

昔の日本企業は、飲みニケーションや社員旅行というプライベートを犠牲にしてその機能を担保していました。昨今チームビルドのために予算をつけたり、社員旅行を再開したりしているようですが、プライベートを犠牲にするのではなくビジネスの時間としてオフサイトをやるべきかと思います。

それではアマゾンの経営戦略を構築するために使われている、ジェフ・ベゾスが選んだ3冊をみていきたいと思います。

 

経営者の条件 ピータードラッカー

The Effective Executive by Peter Drucker

professional manager日本語の題名が「経営者の条件」という名前になっていますが、The Effective Executiveが原題ということで経営者だけではなく有能な幹部の心得を書いている本です。

経営者だけでなく経営幹部としてビジネスを遂行するすべての人にとって役に立つ本です。数値や科学的な論証をする理論的な本ではなく「ビジネスを行う上での心得」を主体とした本のため、読んだ内容を自分の現状をもとに棚卸しをして、現状理解と今後の課題・挑戦を生理するために有効で良い本だと思います。

この本の中で繰り返し触れられているのは、

「過程ではなく成果に焦点をあわせること」

「自分自身やチームメンバーの強みを意識すること」

「時間をとられていることを正確に把握して管理していくこと」

などです。日本人が大好きなドラッガーだけありネット上にも多く感想や書評があるのでそれを読むだけでもエッセンスは理解できると思います。

ただし、心得を理解するだけをすすめているのではなく、指摘されているマネージメントのための要素を意識した「自分なりのルーチン」を作ることが最終的に推奨されています。

 

イノベーションへの解 クレイトン・クリステンセン

The Innovation’s Solution by Clayton M. Christensen
innovators solutionクリステンセンの著作としては前作の「イノベーションのジレンマ」が有名です。

イノベーションのジレンマは破壊的なイノベーションという事象を科学的に事例と数値を使って説明したもので、学問や知的な情報としては面白いですが、実践に日々のビジネスに生かせるかと言うと疑問符がつきます。

そこで、「イノベーションの解」は社会人にとっては破壊的なイノベーションへどのように対応をするべきなのか対策や対応を実践的な手法として説明しています。

より具体的に競争環境が変わる中でなにをするべきなのか、組織・商品・ポジショニングなどさまざまな領域で説明されます。「イノベーションのジレンマ」で説明される破壊的なイノベーションについても第1章で簡単にまとめているので前作を読んでいなくても、この本だけ読むだけで理論は理解できます。

前半でプロダクトの価値、その後組織、戦略、資金とビジネス上の課題を網羅する実践的手法論を明確に示した本です。

英語に自信のある方は、訳書の第1章を読むよりもクレイトン・クリステンセンが自身でディスラプションについて説明しているビデオを見るほうが早いかもしれません。

Clayton M. Christensen on Disruptive Innovation

ザ・ゴール エリヤフ・ゴールドラッド

The Goal by Eliyahu Moshe Goldratt

thegoal「制約条件の理論」や「全体最適」などビジネス上の理論をテーマにした本ですが、ある工場の再生・ラブストーリーなど小説仕立てでビジネスについて学ぶことができるという本です。

「部分最適」には意味がないということを、繰り返し様々なストーリーで紹介しているのですが、この「部分最適」は微に入り細に入り詳細を詰めていく魔改造が得意な日本人には心が痛いストーリーとなります。

かなりボリュームのある本ですが、ビジネス書に比べれば読みやすいです。

また、映画にもなっています。こちらはストーリー重視のため理論的な説明は十分ではないのですが、文字を読むのが苦手という方は映画からスタートしても良いかもしれません。

 

なぜこの3冊がオフサイトの合宿に使われるのか

ドラッガーの経営者の条件が「心得」や「マネージメントの哲学」という考え方のフレームワーク提供してくれます。クリステンセンの「イノベーションの解」がアマゾンがどのようにディスラプションをお越し、ディスラプションに対応していくのか「実践的な手法」を提供しています。

最後に、少し気を抜いた読み物としての「ザ・ゴール」という小説、ただしさまざまな寓話を通して戒めを思い出させてくれるというストーリー。

このバランスの良い3冊が3日間のオフサイト合宿を行うということは、オフサイトに3冊の本を持っていくだけとはいえ、よく考えられた方法です。オフサイト合宿は大きく5つの効果があると考えられています。

  • 課題・問題に集中できる
  • 環境が変わりリラックスして新しい考えが生まれる
  • フェース・トゥ・フェーフェースのミーティングで議論が深まる
  • 同じ時間を過ごすことでチームとしてまとまる
  • 情熱を共有できる空間を作れる

同時に、参加者が自分ごととして考えることをしないと結果的にオフサイトは単なるお休みになってしまいます。また、参加者が共有の思想基盤・言葉を使っていないと、議論が深らないという結果になってしますことも指摘されています。

そこで、3冊の本を通して自分の仕事を整理し直し、次の課題の対応へと集中すると同時に、チームに共通の言語・思想を提供できるということで、非常によく考えられた3冊の選択になっています。

 

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