英文ライティング上達の知恵:5冊で向上するビジネス・ライティング

おすすめの本

ビジネス・ライティングは英語でビジネスをする上で基礎になります。会話と違いごまかしがきかない避けて通れない大きな壁です。ということで、海外のビジネスマンが推薦するライティングスキルを向上に効くテキストを紹介します。

 

 

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ライティング・スキル

アメリカではマネージャーの73%が必須の能力と答えているということで、外国語として英語を使う我々だけでなくネイティブもライティング・スキルは磨きたい能力。そんなこともあり、ライティング・スキル向上を目的とした本の紹介や推薦はいろいろと発見できます。トレーニング大好きなアメリカということもあり、ジュニアスタッフへは巨額のライティング・トレーニング費用を書けている企業も多く、全米では2013年にプロフェッショナル・ライティングのトレーニングに企業が費やした費用は2900億円にのぼるという調査もあります。一方で、トレーニングを短期的に受講するよりも良い参考書を読むことがライティング・スキル向上には効果的ということを提案している方もいて、実用書から小説まで多くの書籍が紹介されています。

 

選定基準

ビジネス・ライティングですので小説ではなく、実用書を選んでいます。どの本もレッスンや実務に適用できるTIPSが掲載されています。実は、リストから昔から版を重ねた有名な本が抜けています。Eメールやメッセンジャーなどでのコミュニケーションは、これまでのルールと違うことも多く、古き良き伝統が機能しない場合も多くなっています。

たとえば、題名ひとつとっても手紙の時代やメール初期は、題名を議論の内容にあわせて適切なものに変えることが推奨されていて、古い本には未だに書かれています。実際は、題名をもとにスレッドで管理することが一般的になっています。勝手に題名を変えたり、勝手に過去の議論の内容を変えるのは、なんらかトリックをかけようとしているように感じたり、単純に管理しにくいと文句を言われます。

また、セールス、マネージメントなど場面によって使うべき言葉は違います、目的別に整理していますので、ご確認ください。

 

ビジネス・ライティングのテキストおすすめ5選

 

HBR Guide to Better Business Writing

HBR Guide to Better Business Writing (Harvard Business Review Guides)ハーバード・ビジネス・レビューからマネージャー向けに書かれたビジネス・ライティングのガイドブックです。Eメール、ビジネスレターから契約書など法律関係まで文例もカバーされています。なによりも、ハーバード・ビジネス・レビューというと敷居が高いのですが、とても読みやすいというところです。前半は4ページ程度の身近な考え方やTIPSを紹介しています。拾い読みをしていくには最適な内容ですし、英語を読むのがそれほど早くないという人でも充分読める量に調整されています。

また、口語風(会話風)の文章を使うことで、ソフトに感じさせるなど、とてもセンシティブな表現も事例で学ぶことができます。

“Not this: ‘For those customers who do not participate in West Bank’s online banking program, and do not wish to consider doing so, West Bank will continue sending them statements by U.S. mail.’

“But this: ‘If you prefer not to use our online banking program, we’ll continue mailing your statements to you.'”

ある程度のタイトルになったり、高いタイトルの人とコミュニケーションする人にとっては必携の本です。

 

Business Writing For Dummies

business writing for dummiesビジネス文書の書き方をゼロから整理している本です。わかりやすい文章を書く基本ルール、よくある間違いや落とし穴の指摘、記述後の編集作業のポイント、実践的なアドバイスとEメール、ビジネス・レター、謝罪・お礼・広報・人事などの文例。そして、国ごとに違う文章のマナーなどをカバーしています。

ネイティブ向けに書かれたテキストなのですが、基本的なことがしっかり整理されていることに加えて、外国語として英語を学んでいる私達にとって国別のスタイルや意図の伝わり方の違いというのを教えてくれるのは非常に参考になります。この1冊でインターナショナル・ビジネスパーソンとして最低限必要なライティングの知識はすべてカバーできるという内容です。

文例の中には、提案書で使う言葉やフォーマットなどもカバーされているため、社内外で課題解決の提案を行う資料を記述するにあたってはアンチョコとしても役に立ちます。

実際、MBAの授業や留学生の英語コースなどでも使われているテキストのようです。著者のプリンシプルが、明確でシンプルで知的な文書を書くということなことも、外国語を学ぶ我々にとって理解しやすい理由かもしれません。

 

Business Writing Today: A Practical Guide

business writing todayBusiness Writing For Dummiesと同じ著者の本ですが、前作が基礎だったのに対してより実践的な方法を示した本です。誰にも受け入れられる文章は時として冗長であったり堅苦しかったりします。この本では、戦略的な提案をするためにどういう書き方をするべきか、忙しい現代必要となる短い文章で意図を伝える方法などのフレームワークを教えてくれます。

この本はコンサルティングファームのストラテジック・ライティングのトレーニングで使われているテキストです。そう考えれば不思議はないのですが、一定レベルの英文法とビジネスの環境がわかっていることを前提として書かれています。したがって、基本的な文法エラーなどについての説明はほとんどありません。ただし、社会人歴がある程度ある人で、友達やソーシャルメディアでのコミュニケーションであれば問題ないが、convincing(納得させる)文章が書けないとか、文章が長くてわかりにくいなどといわれている方には、とても役に立ちます

結果として、必ずしも読みやすい本というわけではないので、社会人3年目以降などで顧客への提案書や社内の経営企画文書などを書かなければいけない立場の方には、ひとつレベルを上げることができるテキストです。

 

The Elements of Style

element of style多くのネイティブのビジネスパーソンがMUST HAVEとして使っているテキストです。なぜかというと、学校の授業で使われたり、両親から勉強しろと送られる英文ライティングの代名詞のような本だからです。安いですし・・・。

英文ビジネス・ライティングと一口に言っても、明らかな文法エラーを除くと、どのような表現が良いのか、言い回しが良いのかは、人や国によって違います。その時に、リファレンスとして、正当な表現はなんなのか?ということを確認するために多くの人がデジタル版をパソコンの中にいれているとのことです。

したがって、ネイティブに評価を聞くと、ここで紹介されている文章のスタイルが好きではないし、積極的に使いたいとも思わない、ただし困った時に確認するリファレンスとしては最適という反応です。

リトルブックなどと言われて、厚い本ではないので手元に置いておくのが良いかもしれません。

 

WORD THAT SELL

words that sellタイトルが象徴していますが、ちょっと毛色の違う本です。これまで紹介してきた本がいわゆるテキストだったのに対して、この本はマーケティングやセールスの際の、商品を売るためのメッセージ、煽り文句、売り方などの文例がカテゴリーやタイミング別に6000以上掲載されている本です。

海外通販の番組を英語でみたからこんな言葉ばかりいっているんだろうな・・と思うような、とってもアメリカンな煽り文句が大量です。知的なものもありますが、詐欺とは言いませんが詐術的な表現もカバーされています。

真面目なビジネス文書に書くのはためらうものの、パンフレットを制作するとか、ウェブサイトのコンテンツを作るとか、レビューしなければ行けないという時に、ものすごく役に立ちます。また、エレベーターピッチなどと言われる、30−60秒で顧客にシンプルに伝えるにあたって、最後の殺し文句としては強いフレーズを本書から見つけられます。

 

 

添削で点検

英文ライティングスキルは会話に比べると上達した実感できる場面があまりなくて、地道な努力になります。英文メールに対して「英語きれいですね」と返信されることはほとんどありません。ツールを使って点数化で把握するのがひとつの方法です。

英文ライティング上達へ:英語サイトで文法力向上おすすめ10選
文法が少々間違っていても英語は伝わります。ただし、明確に伝えるためには文法は基礎であり、子供のような文章ではプロフェッショナルと認識されません。自分の意図したイメージや内容を伝えたいですよね?そこで文法を学ぶにあたって、ある程度英語ができる方は英語のサイトを使って英語で英語の文法を学ぶのが効率的です。文法を学ぶ10つのサイトを紹介します。

 

もうひとつは、定期的に添削をしてもらうことです。ネット上の添削サービスは安価です。3ヶ月ごとに添削を頼んで、フィードバックが変わってきているのか確認しています。例えば、ルーティングシステムズのサービスだと1回200円程度からの英文添削をしてもらえます。