マインドフルのモバイル・アプリ人気ランキング

ビジネス

マインドフルネスというワードを聞いたことがある方が多いのか少ないのかわかりませんが、アップルが公表した2018年のiPhoneアプリ・ランキングでCareが最も注目のアプリに選ばれていて、瞑想などにより精神的安定や集中をするためのモバイル・アプリを調べてみました。

 

 

スポンサーリンク

マインドフルネスとは:リラックスして集中できる状態

マインドフルネスは、自分の精神や身体の状態について意識すること、考えや情動の状態について意識すること、そして感情の起伏とそれに起因する身体の変化について意識することで、身体と精神を安定させることということのようです。長時間労働、省力化、数字のプレッシャーなど、現代の生活は自分自身を失いやすく、忙しさにまみれて破壊的な情動に支配されやすくなっていると言われています。

自分の状態を認識していないと、身体が発する背中の痛みやイラっとした感情などのサインに気付かずより精神状態を悪化させてしまうため、マインドフルネスを意識することで冷静に対処できるようになろうという考え方です。同時に、マインドフルネスを意識することで、周囲のポジティブな反応やサインをより受け取りやすくなるので、より幸せになれると。

マインドフルネス - Wikipedia

忙しくなるといろいろと気にかからなくなる細かなことは多いと実感もあるので、眉唾を感じつつも、嘘ではないだろうなという概念でしょうか。アマゾンが買収した靴のECサイトZapposの創業者が、マインドフルネスを取り入れていて何冊か書籍を紹介しています。

ジェフ・ベゾズが唯一尊敬するZapposのCEOトニー・シェイの推奨する本
アマゾンのCEOジェフ・ベゾズが傘下の企業群内で唯一尊重し、あまり口を出さない会社、靴専業のECサイトザッポス。ザッポスを作り上げたCEOがどのように顧客サービス文化を作り上げたのか、CEOが推奨する本から分析して紹介します。

 

 

マインドフルネスをサポートするアプリ

アップルが紹介した2017年のアプリランキングで、iPhone AppでCalmというアプリが第1位になっていました。マインドフルのアプリが米国では一般的になっているようですが、あまり日本では話題になることもないということで、少し調べてみました。

アップルが発表した2017年もっとも人気だったiPhoneアプリ
2017年12月7日に米国アップルが2017年にiTunes Store, App Store, iBook storeなどアップルのプラットフォームで人気だったアプリやコンテンツのランキングを発表しました。

2016年末の時点で、マインドフルネス関連と紹介されているアプリは1000以上あるようですが、ほとんどのアプリは一定期間ごとに「瞑想した方がいいよ」「そろそろ瞑想の時間だよ」と伝えるタイマーやスケジュール機能だけと、まともなアプリはごく一部のようです。

ダウンロードランキングを参考に、ちゃんとマインドフルを支援している人気アプリを紹介します。

 

10% Happier

10% happier

アプリの名前が控え目でとても好きです、マインドフルネスを実践すればすべてハッピーというようなお花畑な考え方ではなく、10%幸せになれる方法の実践を支援してくれるアプリです。米国のテレビ局ABCのGood Morning AmericaでレポーターをしていたDan Harrisと、瞑想のトレーナーJoseph Goldsteinによってつくられたアプリです。Harrisはむやみにマインドフルネスを信じているわけではなく、懐疑的だったこともあり、瞑想から表層的なスピリチャルなものではなく臨床治療にもとづきただし実践しやすい方法を伝えるために作ったと言っています。コンテンツの内容は、Harrisが多くの瞑想のトレーナーたちにインタビューをして、瞑想の方法と効果について議論をするビデオが主たるコンテンツになっています。そして、瞑想のための方法は7日間のガイドでインタビューを交えながら理解していくという機能があります。

スピリチャルなもの全般が苦手な僕からすると、とても真摯なアプローチでできたアプリですが、毎日ビデオがアップロードされるということもあり月額10ドルという結構なお値段をとります。英語ができる方は、Podcastもありますのでそちらを聞いた方が安いです。

Headspace

Headspace App Image

このアプリは、瞑想が呼吸法ばかり強調されガチなのに対して、呼吸法だけでない瞑想の方法、マインドフルネスの方法を示したアプリです。Andy Puddicombeというトレーナーがガイドをしてくれます、TEDでもマインドフルネスを紹介している人物です。

All it takes is 10 mindful minutes | Andy Puddicombe

基本的には、瞑想の方法が示されそれに従って実施するということを繰り返すトレーニングタイプのアプリです。まず基本イントロダクション・シリーズを通じて瞑想の基礎を学び、その後すべての瞑想方法やエクセサイズを自由に体験できるようになっています。この中には、クリエーティビティを高める、ストレスを管理する、他人との関係を管理するなど場面ごとに対応できる仕組みが用意されています。

Stop, Breathe & Think

Stop, Breathe & Think

Stop, Breathe & Thinkはこれまで紹介してきたアプリと同じように、瞑想のビギナーコース、タイプやシチュエーション別の瞑想方法のガイドがあるアプリです。

特徴的なのは、このアプリには自分の状態を診断して適した瞑想方法を提案するチェックインツールという機能が用意されていることです。

顔の表情をアイコンから選んだり、感情を示すキーワードをいくつか選んでいくことで現在の状態を分析して、周囲のことを認識するための瞑想、ネガティブな感情を落ち着ける瞑想などの瞑想方法を示してくれるとのこと。

Aura

Aura

Auraは瞑想を習うのではなく、実施することを支援する機能にフォーカスしたアプリです。アプリを開くと3つ程度のシンプルな今どういう気分なのかという質問が表示されて答えていきます。そしてその結果をもとに3分間の瞑想プログラムを人工知能(AI)が自動的に作って案内してくれます。

他のアプリにもレコーディングをする機能はありますが、この質問と実施した瞑想のプログラム、さらに「今どんな気分?」という質問に日記のように書き込んでいくと、過去の精神状態や身体の状態を記録していくことができます。月額は12ドルとさらにお高いですが、マインドフルネスの基礎である自分の精神と身体の状態について自覚するという意味ではもっともしっかりマインドフルネスを実施するアプリです。

マインドフルネスのコンセプトを考えると自分の家庭・職場環境や性格によって実施することは変わるはずなので、初心者向けではないのでしょうけど、パーソナライズされた体験という意味でももっともよくできているアプリだと思います。

 

 

まとめ

予想以上の多くのアプリがあるようで、しかも月額が10ドルなど非常に高いです。この手のアプリをダウンロードして使う人が、比較的収入に余裕のある忙しいビジネスパーソンということで、収益化しやすいのかもしれません。収益性公開していたらぜひ見てみたいです。

Apple Watchと連携をしているアプリはありますが、瞑想ガイドを手元で見れたり、レコーディングができるという程度です。今後は、表情や脈拍などをApple Watchのセンサーで読み取り、心が乱れたら瞑想しようとアラートしてくれるなどまで進むと面白いですね。Auraはその方向を目指しているのではないかと。

瞑想をやるよりは、あまり他のことを考えないタイミングを作ればいいので、書を書くでも、茶を飲むでも、筋トレをするでも、ツムツムをやるでもいいので、ルーチーンで落ち着く方が生産的かなとは思います。