英語のリスニングがそこそこできるという方でも、スコティッシュ、東海岸の人やインド人がものすごいスピードで話をしだすとなにを言っているのかわからない、トピックをロストしたという経験があるのでは。この手の人にどのように対応するのか理解することでリスニング・スキルも向上します。
Fast English Speakerへの対応
英語を早口で話す文化にいる人もいますし、個人の特性として早口の人もいます。そもそもリスニングに心配がある場合や、重要トピックで詳細に理解しなければいけないという場合には、ゆっくり話してもらうようにお願いしましょう。
僕もたまにやりますが、相手の反論を防止する意図や、質問されたことに直球で回答したくないため煙にまくために、とにかくハイ・スピード、ハイ・ピッチで喋り続けるという方法を相手が取っている場合があります。日本人は英語でまくしたてると黙ってくれる可能性が高いですし。
相手が意図的にやっている場合もあることを理解して、勇気を持ってインタラプトしてゆっくり話すように依頼しましょう。
では、比較的カジュアルな会話で、そもそも早口で話をする人にどう対応するのかというのがこの記事の本筋です。
相手を尊重する場合の対応方法
対応方法のひとつとして、口を挟み続けてペースダウンを目指すという方法があります。口を挟むことでさえ大変な場合がありますが、Um…とか名前を呼ぶなどして相手の発言を一旦止めた上で、相手が言ったことを簡単にまとめて確認を取る、その時にわざとゆっくりとしゃべってあげることで、相手が気づいてペースを落とすことがあります。
この方法は、相手の言っていることをシンプルにサマリーする能力が必要ですし、拘束で叩きつけるように喋っている相手に口を挟まなければならないと、それなりのスキルがないと難しい方法です。取引先の役員など気を使うべき相手であればやるべきですが、そうでもなければもっと楽な方法を取りたいところです。
ネイティブが行っている方法
一般的なシチュエーションでの解決方法はもう少し簡単な方法になります。そもそもそんなハイ・スピードで話をしている連中は、こちらがすべて理解することを期待していないということを前提にしましょう。ネイティブスピーカーも早口の人がなにしゃべっているのかすべて逐語で理解することはできないそうです。 したがって、我々もネイティブにならって、
- すべての単語を聞くのはあきらめる、ネイティブでさえできない
- 強調されている単語だけを拾って理解をする
という2点ができるようになるというのが早口なネイティブの人への対応方法です。
強調されたセンテンス・単語だけ聞く
少し強く発音する、少し長め伸ばして発音する、早いピッチで言うなどのセンテンスや単語は、スピーカーが強調したい部分や、相手に理解して欲しいと思っている部分になります。そこで、強調された単語だけを拾って大枠の意図を理解して、強調されたセンテンスが終わったら、それに対して相槌を打つか、理解できない、同意できないなどの短い反応をします。そうすると、相手としては理解できているか確認できますし、こちらも解釈する余裕が少しできます。
強調される単語
強調される単語やセンテンスがどういったものか理解しておくと少し楽になります。例としては、固有名詞など名前、時間や比率などの数字、否定するネガティブな部分の3点が強調されやすい単語です。人によって強調する部分は違いますが、一般的なルールを知っておくと楽になります。
トレーニングの方法
WEB上のインタビュー、プレゼンテーション、ニュースを聞くことで、さまざまなスピードの英語になれておくことができます。
英語学習向けに用意されているスピードの遅い教材については、そもそも聞かないほうがいいです。ネイティブスピーカーが話をしているものでもゆっくりと発音したものは、英語独特のリズムがなくなっています。初級の英語学習素材についてくるゆっくりと発音された素材は使わないことをおすすめします。
TED
TEDはパブリックスピーキングのため比較的ゆっくりとしたプレゼンテーションです。さまざまな国の人が英語で語っているのでリズムの違いが理解できることと、強調する部分は非常に強く強調されます。集中しないで聞いておいて、重要なポイントを理解する練習の素材としては最適です。
TEDについては聞くだけでなく聞いたことについて自分でまとめなおしてみると効果的です。自分でやるのが難しければTEDの動画をもとに英語学習素材とテストを用意しているサイトがありますので。そちらを利用してみてください。
MSNBC
リアルタイムの放送やインタビューなどを動画で見ることができます。比較的ゆっくりとアンカーが話をする中で、中継などが入ると恐ろしいスピードでまくしたてる人がでてくることもあります。また、株式などマーケットの部分は結構なスピードです。複数のスピードが混ざっている環境を理解するには良いかと思います。
CNN、BBCなどででもいいですが、MSNBCは動画が多いことと、他の局に比べると早く話す人が多いような気がします。
NFL/NBA
スポーツ中継は早い英語の典型です。NFLやNBAはシーズンチケットを買うとオンラインで見ることができるようになりました。英語中継は正直なに言っているのかわからないと思いますが、固有名詞、独特のリズムと強調するキーワードに慣れてしまえば理解できます。
生きた英語を理解しておく
英語は言語ですので日々新しい言葉が生まれています。英語を毎日使うわけではない私たちはそもそもそういった生きた英語にさらされることが少ないため、新しい表現の仕方や言い方にとまどって理解できなくなることがあります。
スラングというとFワードのような悪い言葉というように思われることが多いですが、スラングは新しく生まれた言葉です。この内のいくつかは一般的な言葉になっていきます。
事前にスラングを頭に入れておくことで、戸惑って聞けなくなるということを防止できます。