アメリカと中国の経済戦争、イギリスのEU離脱、貿易黒字・赤字など国際的な貿易・取引がニュースや話題になることは多いです。同時にビジネスの現場でも国際取引が全く発生しない商品もほとんどない中で、ビジネス英語を学ぶ方は国際貿易に関わる英単語は必ず押さえておきたいところです。
ニュースなどで使われる言葉
Economic Outlook
Outlookはマイクロソフトのメールの名前ということもあり、馴染みのある単語です。ただし、あるビジネスや商品の将来予測ではよりSpecificなForecastを利用することが多いですが、国単位、業種やカテゴリーの将来予測ではOutlookが利用されることが多いです。Economic Outlookは、一定期間の間で経済がどのように数位する推移するのか示す単語です。ニュースでは国や研究機関の発表にあわせて「GDP Report Points To Solid Economic Forecast For 2019」のように使われます。
Consumer Spending
消費支出というダイレクトな訳が当てられて日本語でも利用されており、国全体やある特定の領域での消費者が購買した支出の合計という意味です。例えば、アメリカも毎月・定期的に発表しており ”U.S. consumer spending rose for a second straight month in May on increased demand for automobiles and other goods, but there are fears Britain’s vote to leave the European Union could hurt confidence and prompt households to cut back on consumption.”のようにニュースで利用されます。
Free Trade・Restricted Trade
自由貿易はイギリスのEU離脱に関わってよく使われる単語です。輸入・輸出に関して関税がかからない、自国の産業保護のために輸出入を規制せず自由に実施できることを指します。広義には関税がかかる場合でも、常識的な範囲であれば自由貿易となります。イギリスは引き続きFree Tradeの国ですがEU離脱によって制限が多くなるため、ニュースなどでは”If the British people vote to leave, the EU could become more protectionist and less open to free trade.”といった表現が使われます。
一方で、Restricted Tradeは自由貿易の反対で中国のように特定の商品・サービスの輸出入を高い関税などで事実上制限している場合をさします。例えば、中国はオーストラリアが通信機器大手のHuaweiの参入を制限したことの報復として石炭の輸入を制限することを発表しており”China Restricts Australian Coal Imports in Likely Retaliation to Huawei 5G Ban”とニュースになりました。この意味では、最大の自由貿易国であるアメリカもHuaweiの5G参入を禁止しており、全ての国がなんらかの制限を課しています。
Currency Unpredictability
貿易においては決済でドルを利用する場合でも自国の通貨と輸出先の通貨での取引をすることとなります。その際、契約から納品・入金までの期間や価格を固定する期間に通貨の価値が大きく変わることで、為替差での損益が発生することがあります。予想しない損害が発生する為替の変動をCurrency Unpredictabilityと言います。”As long as the uncertainty remains, cash flow issues and currency unpredictability will persist, consumer spending on tech goods will continue to drop, and tech workers will be left in a state of limbo.”など、米中の経済戦争による不透明な経済状況により引き起こされる不安定な為替として言及されます。
Market Turbulence
マーケット・タービュランスは、経済状況が不安定で予測できない状況のことを言います。経済戦争・EU離脱・戦争・紛争により株価、原油価格、為替などが変化します。また、それにより商品の需要も大きく変化するため、Market Turbulenceに対して企業は採用の抑制や工場の操業時間縮小、大きな投資の抑制などできるだけの備えをしていくこととなります。”The market turbulence generated by the referendum is already prompting some businesses to rethink hiring and investment plans.”
実務で使われる言葉
実務上も多くの技術的な言葉が利用されます。このような言葉は成り立ちが通常の英単語と違う場合もあり耳慣れない発音をすることもありますし、略語が利用されることも多いです。そのため、単語として覚えるよりもヒアリングして耳に慣らしておくことも重要です。YouTubeを検索すると多くのTraining Videoがありますので何度か聞いてみることをお勧めします。
Commercial Invoice
領収書など販売先が購入者へ取引があったことを示す書類のことです。
Consignee・Consignment・Consignor
商品を受け取る企業や人のことをConsigneeと言います。運送会社が送付先に確認したい場合などにコンタクトする人でもあるので We couldn’t contact the consignee to warn them about a delay in shipment.などという表現になります。この際に送られる荷物そのもをConsignment、送付する企業・人をConsignorと言います。