英語でのコミュニケーションにおいて、I don’t get itと言ってより説明を求めることは、第2外国語として英語をしていれば多くあると思いますが、言語能力に不安をおぼえさせないか、能力に疑問符をつけられないかなど、あまり何度も繰り返したいことではありません。
同じ人に2度、3度と説明を求めたくはなくても、どうしてもわからないというときもあります。仕事でも私生活でも、メールでも会話でも1回聞いただけでは理解できない場合も多く、確認することは避けられません。効果的にクラリフィケーションをするTIPSを紹介します。
英語で確認をする際に気を付けること
学校の授業、会社の面接、ミーティングなどで質問することはいいことだ、質問しない人はバリューがないという考え方があります。質問をすることで相手に自分は話を真剣に聞いているということを提示するサインにもなります。一方で、効果的な質問をすることを期待されている部分もあり、無見識な質問はしたくないという考えがあると思います。英語のコミュニケーション、英会話では、文脈から想像して埋める部分がどうしても発生してしまうので、結果的に間違った認識をするのであれば、わからないことは礼儀正しく質問することが重要です。そこで、礼儀正しく確認をするステップがあります。
1.確認が必要だということを認識する
だいたいわかったからいいと安きに流れるのではなく、依頼されていることやプロジェクトを前に進めるためにはもっと情報が必要だということを自分で認めます。まったくわからないという時よりも、だいたい理解できたという場合の方が危険なので、たとえ自分がだいたい理解できているという場合でも、わからない部分があるということを相手に伝えましょう。
2.他の人を非難しない
質問をする際に、自分の理解が及ばないということを正直に言うのがためらわれて、他の人はAと言っていたので少し混乱しているなど無駄な装飾を付けてしまう人がいますが、素直にWould you explain that me again?やCan you elaborate more?などクリアに伝えた方が効果的です。
3.まとめる、サマリーする
説明が長かったり複雑な場合、質問に際して疑問の部分をまとめることで、自分がどの程度まで理解しているか相手や他の参加者に伝えることができます。
4.具体的に質問する
大枠は理解しているけどもポイントポイントでわからない部分があるというときに、わからない部分を具体化するよりもとにかくわからないとだけ言う方もいます。説明するよりも1文の質問の方が楽なのはたしかですが、具体的に聞くという努力をすることで相手が理解しようとしてくれているということが伝わりますので、できるだけ具体化しましょう。具体化するためにはThanks for sharing your directions for implementing the new management policy. I’m not quite clear on a few things and I want to make sure we’re on the same page.などと冒頭に言う・書くことで相手がある程度理解しているのだと安心してQAを進められます。
質問のテンプレート
コンファメーション、クラリフィケーションをする際の自分なりのテンプレートを持っておくことで、スムーズに質問できます。英会話では最初に相手に感謝するという行為をすることが多いのに対して、日本語での会話ではよりダイレクトに疑問に移り、会話の内容で謙譲します。最初に感謝を伝えることで、相手をレスペクとしていることを間違いなく伝えスムーズな関係を構築するなど、テンプレートには英語でのコミュニケーションの基盤を埋め込むことができます。例えば、僕の場合は、以下のようなテンプレートを通常利用しており、内容や相手に合わせて丁寧にしたり短縮したりします。
Thanks for sharing your directions for ( requested action ). I’m not quite clear on a few things and I want to make sure we’re on the same page.
If I understand you correctly, you want ( summary ). Is that right understanding?
Another thing is ( summary ). Can you elaborate bit regarding to ( question )?
オープンクエスチョンのテンプレート
プロジェクトや作業指示、依頼に対する質問は上記のテンプレートで応用できます。一方で、そもそもこの指示を相手が妥当と思っているのか相談をされたり、もっと効率的な方法があるのか、相手の立ち位置を確認したいという場合には、YES/NOで答えられるような質問形式にすると、相手が回答しにくい、ダイレクトに答えられないということがおきます。
例えば、上司から指示された方法が非効率かもしれないと相談された時に、So, you mean you think his approach may not work?と質問するよりも、What was it about his approach that seemed not-working to you?とざっくり回答できる質問にした方がより正確なフィードバックを受けることができます。
Yes/Noで答えを求める質問 | オープンクエスチョン |
---|---|
Did you always feel that it was a challenge working with him? | When did you first notice that it was a challenge working with him? |
Will you be an asset to the company if we hire you? | How will you be an asset to the company if we hire you? |
Was this experience what you expected? | What were you expecting to experience? |
Do you think it is unrealistic plan? | Sounds you think this plan is aggressive. How we can make it better? |
ダイレクトな質問を、What/When/Howなどで始まる質問に変えることで、相手はYES/NOの回答ではなく、自分の素直な気持ちをあらわしやすくなります。また、Unrealisticなどネガティブな言葉をAggressiveなどポジティブな言葉に変えてあげることを同時にすると、よりスムーズなコミュニケーションがとりやすくなります。
ダイレクトが常に正しいとは限らない
英語はダイレクトに物事を伝える言語で、アメリカ人はダイレクトだ、というのは本当ですが全部そうであるわけではありません。
わからないから、わからないとだけ繰り返すと「また、最初から説明しなければいけないの?」と相手は思います。Yes/Noで答えろと詰められると答えにくいこともあります。英会話に限らず会話において質問・確認は効果的なコミュニケーションにおいて根幹となる要素です。
会話、メール、電話だけでなくメッセンジャーなどコミュニケーションの手段が拡大している現代、相手の距離感にあわせた質問の仕方をして、スムーズにコミュニケーションをとれるようにしたいです。