プレゼンテーションのオーディエンスを理解する方法4つ

Audienceプレゼンテーション
Pexels / Pixabay

プレゼンテーションのトレーニングやTIPSで、プレゼンテーションのオーディエンス(聞き手、受けて、対象)を理解することが、社内でも社外向けのプレゼンテーションでも、もっとも重要と教えられます。では、どのやって理解すればよいのかという具体的な方法を整理したいと思います。

  • 基礎情報を集める
  • オーディエンスのスタイルを理解する
  • オーディエンスをグループ分けする
  • アンケートをする

 

スポンサーリンク

基礎情報を集める

 

オーディエンスのプロファイルを整理しましょう。基礎情報の整理には以下のようなテンプレートを使っています。出席者の人数、名前や部署は確認していると思います、プレゼンテーションの運営スタッフや、インターネットによって、年齢、大学と専攻、前職や前部署を確認することで、論理的なプレゼンテーションや数字を元にした内容が好きなのか、パッションが重要なのかなど、どのような話し方が効果的なのか理解することができます。

 

趣味については、好きな野球のチームなども確認できればします。プレゼンテーションの中で使う写真やエピソードが、関係性が高い内容であれば、関心を高めることができます。例えば、ある会社の社長の趣味がトライアスロンだったことがあります、プレゼンテーションはトライアスロンの流れに沿ったエピソードをイヤミがない程度に差し込んで、相互理解をプレゼンテーションの冒頭に獲得することができました。

 

ここまでしなければならないの?と思われる方が多いと思いますが、社内の報告会などでは、上司の好みに合わせて簡潔な内容にしたり、詳細な報告からスタートしたりと方法を変えたり、アドバイスをしていますよね。オーディエンスを調べるということは、オーディエンスの好みを知るようなものです。

名前Name
役職Titile
部署Division
決済範囲Responsibility
年齢Age
大学・専攻University, Major
前職・前部署Carer Background
趣味Personal Interest

 

 

オーディエンスのスタイルを理解する

 

会社や個人によって、プレゼンテーションをどう受けるのかというスタイルが違います。オーディエンスがどのようなスタイルなのか理解することで、事前に心構えができますし、プレゼンテーションの成功・失敗を理解する方法にもなります。確認するべきポイントは、以下の3点です。

 

質問のスタイル

プレゼンテーションの途中で疑問点があれば質問する人と、まずすべて聞くひとがいます。どちらにも対応しなければなりませんが、事前に理解していれば途中の質問対応に集中してしまい、プレゼンのストーリーが変わってしまう、反応がないのでプレゼンテーション中に不安になることを防止できます。

時間のスタイル

プレゼンテーションにおいて、時間を厳守して打ち切るスタイルの会社と、興味があれば納得するまで続ける会社があります。プレゼンテーション中は、時間内に伝えたいことを伝えて、次のアクションを合意するという作業です。時間がどのように使われるのか理解しておきましょう。

ファッションのスタイル

プレゼンテーターとオーディエンスの信頼感は、共有するものがあると作りやすくなります。あなたと同じグループに属していますとシグナルを送る基礎的な方法は同じファッションのスタイルをとることです。

 

一方で、自分の価値をファッションが表している場合もあります。オーディエンスがかっちりとタイアップしたスーツだったとしても、エンターテーメントのサービスを提案する人間がフォーマルなスタイルをするよりも、カジュアルなスタイルでエンターテーメントに属している専門家であることをシグナルできます。そこで、カジュアルでありつつネクタイや革靴を取り入れるなど、専門家のスタイルとオーディエンスのグループの理解を両立することは可能です。

 

 

 

オーディエンスをグループ分けする

サブグループを作り、どのグループからプレゼンする内容のサポートをもらうのか明確にすることで、勝率向上を目指します。

 

専門性、ローケーション、年齢などでオーディエンスをサブグループにグループ分けしましょう。オーディエンスにおいて、意思決定者はもっとも重要で注視するべき対象です。一方ですべての意思決定者が、自分自身で意思決定を下すとは限りません。

 

すべての人に同じようにアピールすることができて、意思決定者に向けてのサポートやレコメンドを貰えればそれに越したことはないですが、オーディエンス側で利益が相反する場合も多いです。例えば、投資をしたい実務者とコストを管理した財務担当者、管理したい人と管理されたくない人などがオーディエンスの場合、すべての人の推奨をもらうことは難しいです。

 

同時に、サブグループによって使う言葉が違う場合があります。同じことを指し示していても、技術者が使う言葉と、営業が使う言葉は少し違うという場合、推奨を狙うグループの言語を使って語りかけます。

 

 

アンケートを行う

簡単なアンケートを事前に行うことで、プレゼンのトピックに関しての興味関心を理解することができます。オーディエンスに対するアンケートである必要はなく、同じようなプロファイルの人が友人やソーシャルネットワークにいるのであれば、アンケートをすることで、オーディエンスをより深く理解することができます。

 

プレゼンテーションがスコアカードで点数化される場合には、事前に評価項目を理解しておくことも重要です。合議で決まる場合ほど、1点に秀でているよりも、確実にすべての項目で点数を獲得することが重要です。コンサルティング会社がプロジェクトに参加している場合には、コンサルタントが根拠として数字を使う必要がおおいため、スコアカードの平均点を上げておく作業は重要です。

 

 

まとめ

ここまで細かなことをしなければならないのか、と思う方もいるかもしれません。多くの場合、社内で昇進していく人や評価が高い人は、意識して実施しているかは別として、上司の興味関心やスタイルを敏感に察して、リアクションを変えています。社外向けのプレゼンテーションや、交流の少ない他部署へのプレゼンテーションにおいては、理解をするプロセスにより日々接している上司のように理解していくことができます。

 

オーディエンスの理解をしても、提案する内容がなければ意味がない、コンテンツに集中するべきという意見もあります。日々のビジネスでは、本当に1回しか機会がないという状況よりも、何度ものコンタクトを蓄積していくケースのほうが多いです。たとえ、その場では興味が引かれなかったとしても、会社や自分のスタイルを理解しているということだけでも伝わると、次の仕事で声がかかる、相談をうけるというビジネスチャンスが広がります。