Chewseは、食事をオフィスから宅配サービスを提供していないローカルのレストランへオーダーできる仕組みを提供している会社です。シードラウンドで調達成功後、シリーズBまでで15億円以上を調達しながらビジネスを拡大、現時点では70万以上の顧客にオフィスケータリングの仕組みを提供しています。この領域は、他にもSprigやMapleなどのスタートアップが同時期にスタートして、積極的な広告などをしていましたが、結果的に最も地道に自前の配送を構築し、ローカルレストランの開拓と、ローカル企業での利用促進を図ったChewseが、2016年には前年比300%の成長をとげるほど、生き残り成長を続けています。
Chewse事業計画書
提案年 | 2013 |
調達額 | $1M (seed round) |
投資家 | – |
Chewseとは
Chewseは米国で70万以上にランチなどを提供するまで成長したベンチャー企業で、ケータリングを提供しているレストランに限らず、多くのレストランに会社の従業員がグループでランチをオーダーすることで、レストランには宅配しても意味がある数のオーダーを仲介し、従業員は何人かのグループでさまざまなレストランの味を楽しめるということで、大きな成長をみせた会社です。このドキュメントは2013年のシードラウンドのものですが、その後2015年にシリーズAで6億円、2017年にシリーズBで8億円の調達に成功しています。
Market Opportunity
シードラウンドということもあり、ほとんどのページがマーケットの可能性について割かれています。最初に現在の大口利用者とそのサイズを通してChewseが短期間で大きく成長している姿を提示しつつ、同時にLA、NYなど都市別のケータリングビジネスのサイズ合計すると大きな市場があると結論付けられています。
キーとなる数字や画像だけでパワーポイントが用意されて、残りは口頭で補うという方法をとっています。スティーブ・ジョブズのプレゼンで有名な手法ですが、大きな数字や文字で強いインパクトを与えることができます。同時に、投資家という限定された相手にプレゼンする事業計画書ですが、投資家によって興味・関心の場所やレベルは違うと思います。成長可能なマーケットのサイズにより興味がある人もいれば、成長をすすめる企業のエンジンに興味を持つ人、もしくは創業者に興味がある人もいると思います。シンプルな数字だけのパワーポイント資料は、相手の興味関心やフィードバックにあわせてストーリーを変更し、相手が興味がある部分を強調することができます。
たとえば、この資料ではビジネスモデルの説明は一切ありません。ただし、もし投資家が質問をしてきた場合には自社サイトのページを見せながら説明することができるなど、想定される質問に対応してどのページでなにを回答するのかは設定されているプレゼンテーションです。
臨機応変に対応できるプレゼンテーターには向いている手法だと思います。
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